豪州準備銀行(RBA)は3月17日の会合で、政策金利であるキャッシュレート(銀行間の短期金利の誘導目標)を25bp(0.25%ポイント)引き上げ、4.10%とした。決定は5対4の僅差で、労働市場の逼迫(人手不足で賃金が上がりやすい状態)を見極めにくいとして、4人は据え置きを主張した。
木曜日に発表される豪州の3月労働力調査(雇用者数や失業率などを示す統計)は、次の利上げ時期の見方を左右しそうだ。市場予想は雇用者数が+1.78万人(2月の+4.89万人から減速)、失業率は4.3%で2カ月連続の見通し。
3月労働統計と金利見通し
雇用の増加が予想を上回れば、市場は5月5日の会合で追加の25bp利上げ観測を前倒しする可能性がある。現在、5月利上げの織り込み(市場価格に反映された確率)は62%。一方、弱い内容なら利上げ時期の見方は後ずれしやすい。
為替では、豪ドル/米ドル(AUD/USD)は0.7200付近が上値抵抗線(レジスタンス:上昇しにくい水準)、0.7000付近に下値支持線(サポート:下げにくい水準)がある。なお、出所はAIツールで作成され編集者が確認したとしている。
利下げ局面でのAUD/USDの考え方
RBAが利下げを進める局面では、金利差(豪米の金利の違い)から豪ドル/米ドルには下押し圧力がかかりやすい。豪ドル/米ドルは足元で0.6750近辺で推移し、2025年初にサポートだった0.7000は、現在は大きな上値抵抗線になりやすい。こうした環境では、さらなる下落、または上昇が限定される展開を前提にした戦略が選好されやすい。
具体例としては、AUD/USDのプットオプション(売る権利)を買うと、損失が限定された形で下落を狙える。別の方法として、アウト・オブ・ザ・マネー(現値より遠い水準)のコールスプレッド(買いと売りを組み合わせた上昇方向のオプション取引)を売る戦略もある。これはAUD/USDが0.6850や0.6900といった上値抵抗線を上回らなければ利益になりやすく、利下げ局面で戻りが抑えられやすい状況に適した手法とされる。
市場の材料は雇用統計から、インフレ指標へと比重が移りつつある。今後は四半期のCPI(消費者物価指数:物価の上昇率を示す統計)が豪ドルの次の大きなイベントになる可能性が高い。CPIが弱ければ、RBAの利下げ加速観測が強まり、豪ドル安を意識したポジション取りが増えやすい。