アラブ首長国連邦(UAE)では月曜日、金価格が下落した。金は1グラム当たり557.44ディルハム(AED)と、金曜日の560.73AEDから低下した。
金は1トラ当たり6,501.85AEDと、6,540.21AEDから下げた。ほかの表示価格は、10グラムで5,574.38AED、トロイオンスで17,338.21AEDだった。
金価格の参照値と現地換算
FXStreetは、国際的な金価格を米ドル/UAEディルハム(USD/AED)の為替レートでAEDに換算し、現地で使われる単位に置き換えて表示している。価格は掲載時点で日次更新され、あくまで参照値である。実際の店頭価格などは地域や業者により異なる場合がある。
金は、価値を保つ手段(資産価値の保存)、決済に使える交換手段、宝飾用途として広く利用される。金融市場では「安全資産(リスクが高まる局面で買われやすい資産)」としても扱われ、インフレ(物価の上昇)や通貨安(通貨価値の低下)への備え(ヘッジ:価格変動リスクを抑える目的の対策)として買われることがある。
中央銀行は金を多く保有し、外貨準備を分散(特定資産への偏りを減らすこと)する目的で活用する。2022年には約1,136トン(約700億ドル相当)を買い増し、過去最高の年間合計となった。
金は、米ドルや米国債(米政府が発行する債券)と逆方向に動きやすい傾向があり、株式などのリスク資産とも反対方向に動く場合がある。価格は、地政学リスク、景気後退への懸念、金利、米ドルの強さなどに左右される。
金を支えるマクロ要因
今回の小幅な下落は、全体の経済環境を踏まえると一時的な市場のブレである可能性が高い。最近のデータでは米国のインフレ率が約2.8%近辺まで鈍化し、景気の伸びも減速している。これを受け、市場では年内に米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ(政策金利の引き下げ)を実施する確率が高いと織り込まれている。金利が下がる局面は、利息が付かない金(無利子資産)を持つ不利(機会費用:金では得られない利息分)を小さくするため、一般に金に追い風となりやすい。
利下げ観測は米ドルの上値を抑え、金にはプラスに働く。ドル指数(主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は今年、102を上回って推移しにくい状況が続いている。ドル安になると、他通貨で購入する投資家にとって金が割安になり、需要を押し上げやすい。
機関投資家(大口の投資主体)による底堅い需要も無視できない。世界金協会(World Gold Council)のデータによれば、中央銀行は2024年と2025年も年間1,000トン超の買い増しを続けた。新興国の中央銀行を中心とする継続的な需要は、価格の下支え(下値の支援)になりやすく、下落リスクの拡大を抑える要因となる。
取引面では、今後数週間にかけて金先物(将来の価格で売買する契約)でプットを売る(一定価格で売る権利=プットオプションを売り、受け取るプレミアムを狙う取引)またはブル・コール・スプレッド(買いのコール=一定価格で買う権利を買い、より高い行使価格のコールを売ってコストを抑える組み合わせ)を組む戦略が選好されやすい。これらは価格上昇、または価格が一定範囲で安定する局面で利益が出やすく、需給の下支えを活かしやすい。地政学面の一時的な落ち着きで下げる局面は、買い場とみなされることがある。
直近2年の値動きも参考になる。2024年の大きな上昇の後、2025年は上昇分を消化しつつ、基盤(下値の土台)を作る期間が長かった。長期のもみ合いは、次の大きな動きに向けた準備を示す場合があり、足元のマクロシグナルは上方向を示している。