米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、原油の非商業(投機筋)ネット建玉は20.22万枚まで低下した。前回は21.35万枚だった。
前回比で1.13万枚の減少。数値はCFTCの最新報告期間に基づく。
投機筋のポジションは追い風が弱まる
原油市場では、大口投機筋の強気(買い)姿勢が目に見えて後退している。ネットロング(買い越し)を減らしており、直近の価格上昇を押し上げていた自信が薄れている可能性がある。これは、上昇トレンドの勢いが鈍る前触れとなることがある。
今回の動きは、先週水曜の米エネルギー情報局(EIA)の報告が背景にある。EIAは、原油在庫が280万バレル増加(在庫積み上がり)したと示し、市場予想に反して需要の弱さを示唆した。在庫増は「売れ残りが増えた」ことを意味しやすく、需要が減速しているサインと受け取られやすい。また、中国の製造業PMI(購買担当者景気指数=企業の景況感を示す指標)も先週、予想をやや下回り、懸念材料となった。市場は世界景気の減速を示す兆候に、より敏感になっている。
さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)の当局者発言からは、利下げを急がない姿勢がうかがえ、米ドル高が続きやすい。ドル高は、他通貨で購入する投資家から見た原油価格を押し上げ、需要を抑えやすい。こうしたマクロ環境(景気・金利・通貨などの大きな環境)が不利に傾く中、トレーダーはポジション調整を進めているとみられる。
今後数週間のリスク管理
今後数週間は、ロング(買い)を保有している場合の下振れリスクに備えたい。例えば、5月満期のWTIプットオプション(一定価格で売る権利。下落時の保険)を使って下方向のヘッジ(損失を抑える対策)を組むのは一案だ。これにより、中長期の見方を維持しつつ、短期的に80ドル近辺のサポート(下値の目安)へ下落する局面に備えられる。