AUD/USDの直近の上昇は0.7100手前で失速し、現在はレンジ(一定の範囲内での往来)取引とみられる。目先の想定レンジは0.7000~0.7080。
AUD/USDが0.6970を上回って推移する限り、今後数週間で0.7135を試す展開もなおあり得る。0.7000近辺の下値支持(サポート)は堅いとされる。
Near Term Range Outlook
1~3カ月の時間軸では、テクニカル(過去の価格推移にもとづく分析)上、AUD/USDは下方向が優勢との見方が続く。0.6850/0.6870のサポート帯を割り込めば、0.6765付近まで下落余地が広がる可能性がある。
豪ドルの上昇が行き過ぎに見えるため、足元の値動きは保ち合い(方向感のない調整局面)と判断する。これにより、レンジ相場を見込んだオプション(あらかじめ決めた価格で買う/売る権利)戦略の活用が考えられる。例えば、ショート・ストラングル(コールとプットを同時に売る戦略)として、0.7100近辺のコール(買う権利)と0.7000近辺のプット(売る権利)を売り、プレミアム(オプションの受取り代金)を得る狙いだ。明確な材料(相場を動かす要因)に欠ける局面で収益化を図る。
この見方は直近の経済指標にも支えられる。豪準備銀行(RBA)の判断に不透明感が残るためだ。RBAは2025年11月に最後の利上げ(政策金利の引き上げ)を行ったが、2026年1~3月期のインフレ率は3.8%へやや鈍化し、追加利上げは起こりにくくなっている。こうした政策の不明確さが、当面の豪ドルの方向感を抑えている。
Central Bank Policy Divergence
一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は強い姿勢を維持している。2026年3月会合で政策金利を5.50%に据え置きつつ、「高金利を長く続ける(higher for longer)」方針を示唆した。直近の米雇用統計も堅調で、前月は雇用者数が25万人増となった。こうした金融政策の方向性の違い(政策の差)は、中期的に米ドルが豪ドルより優位になりやすい要因となる。
今後数週間で注目すべき水準は0.6970で、0.7135を試す可能性を残すにはこの水準の維持が条件となる。ここを下回れば、保ち合い局面の終了と次の下落局面入りのサインとみる。0.7135方向への上振れは、新規の売り(下落を見込むポジション)を作る好機と捉える。