米ドルが全面安となる中、金は4,800ドル台を維持し、3週間ぶり高値に接近

    by VT Markets
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    Apr 9, 2026

    金は欧州時間に1オンス=4,800ドル台へ上昇し、約3週間ぶりの高値圏で推移した。4,600ドル前後から反発した格好。米ドル安が進み、米ドル指数(DXY:主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は約1カ月ぶりの低水準となった。

    トランプ米大統領は、イランがホルムズ海峡(中東の主要な原油輸送ルート)を「完全かつ即時、安全に」開放することに同意すれば、対イラン攻撃計画を2週間停止すると述べた。イランは2週間の停戦を受け入れたとし、協議はパキスタンのイスラマバードで金曜日に始まる予定だ。

    停戦の進展と市場への影響

    イランのセイエド・アッバス・アラグチ外相は、同水路での安全な通航が2週間可能になるとの見方を示し、原油価格は下落した。原油安はインフレ(物価上昇)への懸念を和らげ、米連邦準備制度理事会(FRB:米国の中央銀行)による利上げ観測を後退させた。これにより米国債利回り(債券の利回りで、市場金利の指標)が低下し、利息を生まない金(無利回り資産)を下支えした。

    テクニカル面では、レンジの中心を上回ったことで金は緩やかな上向き(強気)傾向を示す。一方、4時間足では200期間SMA(単純移動平均:一定期間の平均価格でトレンドを見る指標)の下にあり、3月の下落に対するフィボナッチ・リトレースメント61.8%(値動きの戻り幅を測る比率)と重なる。

    MACD(移動平均収束拡散法:トレンドの強さや転換をみる指標)はプラス圏に入り、RSI(相対力指数:買われ過ぎ・売られ過ぎを測る指標)は60台半ば。上値抵抗(レジスタンス)は4,920ドル近辺で、次の目標は5,000ドル、5,141ドル。下値支持(サポート)は4,760ドル、4,605ドル、4,411ドルに位置する。

    オプション戦略とリスク水準

    原油価格は過去24時間で8%超下落し、1バレル85ドルを割り込んだ。インフレ圧力の後退が進み、市場が織り込む6月の利上げ確率は15%未満まで低下した。CME FedWatch(米CMEの先物価格から政策金利見通しを算出する指標)によれば、先週は40%超だった。利上げ観測の後退は国債利回りを押し下げ、金のような無利回り資産を支えやすい。

    流れが上向きであることから、権利行使価格(ストライク)を心理的節目の5,000ドル近辺に置いた短期のコールオプション(一定価格で買う権利)の買いが選択肢となる。ただし重要なのは4,920ドルの抵抗線で、ここでは売り圧力が強まりやすい。上昇の利益を狙いつつ損失を限定するには、ブル・コール・スプレッド(コールの買いと別のコールの売りを組み合わせ、コストとリスクを抑える戦略)が有効になり得る。

    停戦報道を受け、金オプションのインプライド・ボラティリティ(市場が見込む将来の値動きの大きさ)は急低下し、GVZ指数(米国の金のボラティリティ指数)が今朝12%下落した。これによりオプション購入のコストが下がり、前述のブル・コール・スプレッドのような戦略が取りやすい。一方、イスラマバードでの交渉に不安が出れば、ボラティリティが再上昇する可能性があるため注意が必要だ。

    反落(上昇が止まり下げに転じる局面)への備えやヘッジ(損失を抑える取引)では、4,760ドルが最初の防衛線となる。ここを明確に割り込むと上昇局面の終了を示唆し、ストライクを4,600ドル近辺とするプットオプション(一定価格で売る権利)が検討対象となる。停戦の不安定さを踏まえると、保険として防御的なプットを一部保有する考え方もある。

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