ソシエテ・ジェネラルのエコノミストは、ユーロ圏は石油・ガス使用の縮小により、エネルギーショックへの耐性が高まると予想した

    by VT Markets
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    Apr 7, 2026
    ソシエテ・ジェネラルのエコノミストは、ユーロ圏が新たなエネルギーショック局面に入りつつあるものの、過去10年と比べて耐性が高まり、石油・ガスへの依存度(エネルギー原単位)も低下していると報告していました。ベースライン・シナリオにおけるNiGEMシミュレーションでは、エネルギー価格の上昇によりユーロ圏GDPが約0.2~0.3%ポイント押し下げられると推計していました。 同社は、景気が弱含みの局面から脱し、予測期間を通じて潜在成長率を上回る成長になると見込んでいました。要因として、ドイツの財政刺激策、底堅い個人消費、AI関連投資、住宅市場の回復を挙げており、イラン情勢をめぐる紛争を前提に置いたベースライン・シナリオに基づく見立てでした。

    ユーロ圏の財政見通し

    ユーロ圏の一般政府財政収支(赤字)は、2024年のGDP比3.1%から、2025年および2026年にはおおむね3.4%へ拡大すると予測していました。ドイツの財政赤字は、2025年のGDP比2.4%から2026年には4.3%へ拡大する見通しで、他国も財政余地を活用する動きが見込まれていました。 総合インフレ率が2027年にかけて概ね2%前後にとどまる見通しであることから、同社はECBの当面の追加対応は不要とみていました。一方で、利上げは2026年12月と2027年6月に各25bpと予想しており、これらの動きが前倒しされ、早ければ6月に実施されるリスクもあるとしていました。 ユーロ圏は足元のエネルギー価格局面を想定以上に底堅く乗り切っており、過去のショックと比べて顕著な変化だとみられていました。2025年後半に始まった回復は堅調に見え、ユーロスタットの2026年1-3月期GDP速報値は前期比0.5%と市場予想を上回っていました。この基調の強さは、景気が堅調な軌道にあることを示していると受け止められていました。 この耐性の背景には、底堅い個人消費と政府支出があり、とりわけ昨年末に成立したドイツの財政パッケージが寄与しているとされていました。実際、ドイツの工場受注は2026年2月まで3カ月連続で増加していました。これに住宅市場の回復が重なれば、成長率は潜在成長率を上回って推移すると見込まれていました。

    金利市場への示唆

    デリバティブ取引の観点では、ECBが最終的に利上げに踏み切る可能性が示唆される一方、焦点はそのタイミングだとされていました。基本シナリオでは初回利上げは2026年12月で、短期金利市場は利上げ時期をやや早めに織り込んでいる可能性があるとみられていました。そのため、ECBが慎重姿勢を維持すると見込む向きにとっては、ユリボー先物などで機会が生じ得るとの見方でした。 主なリスクは、強い経済指標がECBの決断を前倒しし、早ければ6月会合での行動を迫る可能性だとされていました。直近の2026年3月のインフレ率は2.6%とやや上振れし、理事会内のタカ派にとって強い論拠になり得るとみられていました。第2四半期によりタカ派的な金利経路となるリスクに備え、オプションでヘッジすることが妥当な戦略だと述べられていました。 また、欧州のエネルギー環境が2022年の危機以降、大きく改善している点も見落とすべきではないとされていました。LNG輸入能力の大幅拡充と再生可能エネルギーの導入拡大により、価格変動に対する感応度は大きく低下したとの評価でした。足元のガス貯蔵は65%と、4月上旬としては過去5年平均を上回る水準にあり、追加的なショックへの緩衝材になるとみられていました。

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