タカ派的な米FRB観測が強まる中、銀は3日続落となり、1トロイオンス=72.20ドル近辺で取引されていました。

    by VT Markets
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    Apr 6, 2026
    銀(XAG/USD)は3日続落し、月曜のアジア時間には1トロイオンス当たり72.20ドル近辺で取引されていました。中東情勢の緊迫化を背景にエネルギー価格が上昇し、主要中銀が金融引き締め姿勢を維持するとの見方が強まったことが、利息を生まない銀の重しとなっていました。 安全資産としての買いは銀を支えず、他市場での損失を埋めるための強制的な換金売りが売り圧力を増幅させていました。中東紛争に伴う広範なボラティリティ拡大も、同時に意識されていました。

    中東への最後通牒と市場のボラティリティ

    米国のドナルド・トランプ大統領はイランに最後通牒を突きつけ、ホルムズ海峡が再開されない場合、発電所やその他の民間インフラへの攻撃を含む軍事行動に踏み切る可能性を警告していました。期限は米東部時間の火曜午後8時とされましたが、イランはこれを拒否し、中東全域のエネルギー資産への攻撃を継続していました。 市場では、インフレが粘着的に推移した場合、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げ開始を先送りし、年後半には借入コスト上昇が織り込まれるとの見方が強まっていました。金融政策の先行きを見極める材料として、最新のFOMC議事要旨に注目が集まっていました。 英中銀(BOE)は3月、エネルギーコスト上昇に伴うインフレリスクを背景に、利下げ局面を一時停止し、政策金利(バンクレート)を3.75%で据え置きました。欧州中央銀行(ECB)は、インフレ率が2%目標に回帰するまで、金融政策は引き締め的であり続けるとの見解を示していました。

    エネルギー由来のインフレと中銀の制約

    中核にあるのは、エネルギー価格上昇によるインフレ・ショックでした。世界の原油供給の約5分の1を扱うホルムズ海峡への脅威が引き金となり、FRBを含む各国中銀はタカ派的スタンスを強いられ、想定されていた利下げの先送りにつながっていました。高金利環境は銀のような無利回り資産に逆風となり、地政学リスクが高まる局面でも銀が弱含む背景になっていました。 この構図は既視感が強いものでした。2022年には、パンデミック後の米CPIが一時9%を上回ったことが記憶に新しく、その再来への警戒が足元の政策運営を左右していました。2024年と同様に、市場は緩和的な金融政策への期待を急速に巻き戻すよう迫られていました。 こうした状況下では、投資家が「究極の安全資産」を求める中で、工業用途の比重が大きい銀よりも金が相対的に優位になりやすいとみられていました。金銀比価(ゴールド・シルバー・レシオ)は拡大しやすく、金ロングに対して銀ショートを組み合わせる相対価値取引の機会が意識されていました。2020年の市場混乱時には同レシオが120を上回る局面もあり、再びその水準に接近する可能性が示唆されていました。 強制的な換金売りへの言及は、トレーダーがマージンコールに直面し、現金確保のために銀のような利益の出ているポジションを売却していることを示していました。これにより、ファンダメンタルズ以上に下押しが加速する連鎖的な動きが起こり得るとみられていました。

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