外貨準備の取り崩しはRBIの積極介入を示唆
直近データでは、インドの外貨準備高が3月23日時点で6,880.6億ドルと、100億ドル超減少していた。この急減は、ルピーの一段安を防ぐためにインド準備銀行(RBI)がドル売りを積極化している可能性を示唆していた。この水準の介入は年初来で最も大きく、強い下落圧力がかかっていたことを示していた。 こうした圧力は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官によるタカ派的な発言を受けた米ドル高に起因しているとみられ、DXY指数は5カ月ぶり高値となっていた。加えて、ブレント原油が1バレル=92ドル超で推移するなど原油高が進み、インドの輸入負担とドル需要を押し上げていた。これらの外部要因により、RBIが準備高を取り崩さずに相場を下支えすることは難しくなっていた。 同時に、海外ポートフォリオ投資家はネット売りに転じ、3月だけでインド株式市場から21億ドル超を引き揚げていた。資本フローの反転は、新興国資産に対するセンチメントの変化を示す重要な指標だった。これらが重なり、米ドル/インドルピー(USD/INR)は84.00水準を繰り返し試す展開となっていた。 過去を振り返ると、2025年第3四半期にもRBIが対ドルで83.75水準を防衛した局面があった。ただし当時の介入は規模が小さく、準備高の減少も今回ほど深刻ではなかった。現在のより強い対応は、今回の圧力が当時より大きいことを示していた。 デリバティブ取引参加者にとっては、今後数週間のボラティリティ上昇を示唆していた。USD/INRオプションのインプライド・ボラティリティは、概ね5.5%近辺から6.8%超へ上昇しており、市場がより大きな値動きを織り込み始めていた。この傾向は、市場の圧力とRBIの介入がせめぎ合う中で、継続する可能性があるとみられていた。今後のUSD/INRの取引上の含意
基礎的条件を踏まえると、ルピー安方向を見込むポジショニングが相対的に取りやすい道筋とみられていた。トレーダーはUSD/INR先物やコールオプションの買いを検討し、84.50〜84.75レンジへの上昇を目標とする選択肢があった。一方で、RBIが不意の介入でルピー売りポジションを締め上げる可能性には注意が必要だった。トレーディングを始めましょう – ここをクリックしてVT Markets口座を開設