キーポイント
CPI 4月発表: ヘッドラインCPIは0.4%上昇、年率は3.4%に低下と予想。
消費者物価指数(コアCPI): 予想0.3%上昇、12ヵ月前比3.6%低下。
水曜日、米労働統計局が4月の消費者物価指数(CPI)を発表する。この重要な経済指標は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策に影響を与えるため、市場参加者が注視している。
火曜日の生産者物価指数(PPI)が上昇したことで、インフレ率も期待外れとなり、2023年後半に見られたディスインフレ傾向が損なわれる可能性があるとの懸念が高まっている。このトレンドは今年失速し、インフレの方向性に疑問を投げかけている。
消費者物価指数(CPI)発表予定
ヘッドラインCPIのコンセンサス予想は、季節調整済みベースで0.4%の上昇を示唆し、年率は3.5%から3.4%へと若干低下する。コアCPIは0.3%上昇し、12ヵ月ベースでは3.8%から3.6%に低下すると予想される。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、政策抑制の緩和開始を長引かせる可能性を示唆している。しかし、インフレ率データに上方サプライズがあれば、連邦公開市場委員会(FOMC)はより積極的な姿勢を示す可能性がある。
インフレ率は依然としてFRBの目標である2%を上回っており、この目標達成までには紆余曲折が予想される。4月の生産者物価が予想を上回ったことは、インフレが持続していることを示している。コアPCE価格指数は堅調を維持しており、3月の前年同月比は2.8%で2月と同レベルだが、予想をわずかに上回った。
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インフレデータが予想を上回れば、最近の堅調な消費者物価指数がコスト上昇の新たなトレンドの一部であることを示す可能性がある。そうなれば、FRBは現在の政策方針を再考し、さらなる利上げを実施する可能性がある。
火曜日の時点では、連邦準備制度理事会(FRB)の9月会合で 利下げが実施される可能性は約49% とされている。
インフレ率が予想を上回れば、9月の利下げは見送られ、12月以降に緩和が先送りされる可能性がある。このシナリオでは、利回りと米ドルに上昇圧力がかかる可能性が高く、ゴールド価格にとっては弱材料となる。
逆に、インフレ・データがウォール街の予測を下回れば、利回りの低下とドル安につながり、メタルにとってプラス環境を生み出す可能性がある。そうなれば、秋口にはFRBが緩和姿勢に転じるという期待も復活するだろう。
2013年、FRBは 債券購入 の先細りを示唆し、利回りの急上昇とドル高を招いた。その結果、ゴールド価格は大幅に下落した。
4月の消費者物価指数(CPI)はいつ発表されるのか?
4月の消費者物価指数(CPI)は米国東部時間午前8時30分に発表される。
コンセンサス予想では、ヘッドラインインフレ率は3.4%で、3月の年間上昇率3.5%から若干低下する。消費者物価は前月比0.4%上昇と予想され、3月の上昇率に並ぶ。
ガソリン価格の上昇によるエネルギーコストの上昇が、ヘッドラインCPIの上昇に寄与すると予想される。ガソリン価格は、地政学的リスクが緩和され、更なる上昇を抑制する可能性があるため、5月は安定すると予想される。
食品とガスを除くコアCPIは過去1年間で3.6%上昇し、3月の3.8%から低下すると予想される。コア物価は3月の0.4%から4月は0.3%上昇すると予想される。
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コア・インフレは、住居費、保険料、医療費の上昇により、依然高止まりしている。3月は自動車保険(2.6%)と整備(1.6%)が大幅に上昇し、2月のそれぞれ0.9%、0.4%の上昇に続いた。
エコノミストは、4月の自動車保険とメンテナンス価格の上昇は緩やかになると予想している。エコノミストは、自動車保険インフレの弱まりと労働市場の冷え込みがこの傾向に寄与し、家賃と医療費のディスインフレ傾向が改善すると予想している。
さらに、健康保険価格の低下により、医療費もやや減速すると予測している。
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