米ドルは、前日の上昇を吐き出して反落した。米ドル指数(DXY、複数通貨に対する米ドルの総合的な強さを示す指数)は98.000付近へ向かっている。中東情勢の緊張がさらに和らぐとの見方が市場で強まっていることが背景にある。
直近では、イランがホルムズ海峡(中東産原油などの主要な海上輸送路)で船舶に向けて発砲したほか、米国がイラン船を拿捕(だほ=取り押さえること)したといった事案があった。それでも、市場の見通しは依然として緊張緩和に傾いており、これがドル高余地を抑えている。
ブルームバーグは、数日以内に戦争終結につながる合意が成立する可能性が高いと報じた。報道によると、当局者の話として、核問題や軍事面では追加協議が必要になる可能性もあるという。
ドルはすでに2月下旬の衝突前の水準に近い水準で推移しており、合意が成立しても、追加の急落につながりにくいとの見方がある。市場はまた、ホルムズ海峡の通航がどの程度の速さで平常化し、世界のエネルギー供給制約が和らぐかにも注目している。